現役引退後の秘技【コーチへの転身】は果たして正解か?

 

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〇〇で活躍した△△が現役引退を発表!

育ててくれたジュニアチームの育成に!

これまでの経験を活かして、子供たちにいい指導をしていきたいです。

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サッカー選手が現役引退後、自身の所属していたチームの下部組織でコーチとして就任することになった。という話はよくある。

これには難しい問題があることを理解しておかなければならないと考えている。

声を大にして言いたい。コーチ?は??無理でしょ???

あまりにもそういう選手が多いので小さめの声でお届けする。(小心者なので)

 

お前は何を言うてんねん!なんも知らんくせに!

という人が大勢いると思うので、僕がそう考えるに至る理由を解説していく。

勿論、異論は常時受け付けているので、コメント欄へどうぞ。



目次

1、動作を言語化するのは難しい

⑴コツには自分なりの理解しか入っていない

⑵教えるという技術は現役選手中に手に入るスペックではない

2、サッカーは指導の積み重ねができない

⑴全く同じシチュエーションが存在しない

⑵正解がない

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そもそも、現役引退後、なぜサッカーを教える側に回ろうとするのか。

その理由は簡単で、自分の培ってきた技術、体験次世代に伝えていくため

もしくは、サッカーとかかわって生きていきたいと考えているから。

それはもちろん、素晴らしいことだ。

僕自身がプロになれたのだから、そのノウハウであったり技術を僕が教えることで、子供たちが、プロになる可能性を高めることができると考えていると思う。

むしろ、この体験を伝えられるのは、プロを経験した僕にしかできないことだ

といった感じになるのではないかなと勝手に予想している。

サッカーがうまかったんだから、俺は絶対教えるのもうまいはずだ!

これはただの選手のエゴでしかない。

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1、動作を言語化するのは難しい

 

そもそも、サッカーとは、歩く、走る、止まる、跳ぶ、回るなど、本当に様々な動作が必要なスポーツ。しかも、定まった方向が無いので、さらに複雑な動きになる。まずこのサッカーというスポーツが非常に難しい技術(動作の連動)で行われていることを理解しなければならない

そのうえで、教えるには、選手との間に、必ずコミュニケーションが生まれる。

コミュニケーションは必ずしも、言葉を介する。教えるためには動作を言語化する能力が絶対的に必要になってくるというわけ。

では、考えてみよう。簡単な例で。では、インサイドキックについて

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インサイドキックを教えるためには、どうすればいいか。

【現役引退後の選手の場合】

まずは、足のこの内側のところでボールをけるんだよ!言葉で説明してくれた。

勿論、プロになったような人だから、インサイドキックなんてお茶の子さいさい。

ほらね、と実際に見せてくれる。ほら見てよ、俺だってできるんだって。

じゃあみんなやってみよう!

でもあれ?なんで?子供たち、みんながみんな、うまく出来ていない。

なぜだろう。

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インサイドキックを大まかに分けて僕なりに簡単に説明すると、

①足で面を作る

②ボールの中心をきちんととらえる

とまあ、これができたらとりあえず、ボールは前にとんでくだろうなー。

ある程度蹴ることができていればOKということにして、狙ったところに蹴るとかは抜きにして考える。

では、①の局面について。

まず、インサイドキックってサッカーの最も大切な基礎技術「止める蹴る」の部分。

これが本当に面白くて、まず、子供に説明して、実際にやって見せて、挑戦してみて!

っていうと、ほとんど、股関節を開いた状態で前に押し出すことができない。

そりゃあ、そうだ。日常生活でガニ股で、足を開いて前に進むなんてことはまず無い。

子供が初めてボールを蹴るのがトーキックになるのは、歩くという自分で知っている動作と同じことをすれば、ボールを前に飛ばすことができるから。

では、インサイドキックという今までの自分の日常になかった動作を教えるにはどうしたらいいんだろうか。

動作を理解させるために、動作を言語化していかなければならない

まずは、ボールを一切使わない。そのままの状態で

膝を曲げて自分の腰の高さまで上げてみよう。

そこから次に、その足を自分の体の外側に開いてみよう。

そのままの形をキープしながら、足を自分の体から前方に振り出してみよう。

おおできた!じゃあ、次はその動作でボールを実際に蹴ってみよう!

それでも、やってみると、うまくいかない。

じゃあ次は、ボールを蹴らない足(軸足)を蹴りたい方向にまっすぐ向けてみよう。これが難しい。

軸足をまっすぐにしたまま、さっきの足を開いて前に振り出す動作ができない。

おそらく、股関節を開くという動作が習得されていないためだ。

さらには、上半身と軸足を蹴りたい方向に向ける、顔を上げる、ボールと軸足の間を少し開ける、蹴る瞬間に力をいれて足を固定する、ボールを蹴った後そのまま地面につけずに元の位置に戻す、、、、etc

①だけでこんなに説明しないといけない。もうわかってもらえたと思うので、②の説明は割愛します。

他にも習得するために意識するポイントはたくさんあるし、ボールが空中にある場合のインサイドキックはまた違う動作になる。(基本的なものは一緒だが)場面に応じて、基礎を崩し、応用した動作にしないと上手に使えないシーンもでてくる。

インサイドキックはサッカーを経験している人には、とても簡単にできる動作。それでも、この動作を説明するだけでも、こんなにたくさんの動きが連動している。理解できないと習得が難しい動作であることが分かる。

分かってもらえただろうか。そう。

教えるの難しすぎ、まじ卍!乙!

 

てな感じになっちゃうんです。

 

そのうえで、指導するということの難しさを以下に書いていく。

 

⑴コツには自分なりの理解しか入っていない

 

指導するうえで、教えてもらう側が早く技術を習得するためには、

おそらく、コツを掴むということが重要なポイントになってくると思う。

そこで、指導する側に回った人はまず、動作の習得のキーになるコツを

分かりやすく伝えようとするはずだ。さあ、どう伝えようか?

スポーツを少しでもかじった人なら、よく耳にしたことのある話だと思うが、

野球界の超有名レジェンド王貞治さんが、現役引退後、バッティングについて

若手選手に指導した際の言葉が

「腰をギュンってひねって、バットをスパッと降りぬくんや!」

おいおい、と。それはあくまでも王さんほどの抜群のスイングと、体の使いこなしがあって初めて成立するんちゃうかなあ。なんて思うわけですよ。普通の人間であれば。

そう、コツを教えるなんてものには、確実にその個人の勝手な理解解釈しか含まれていないのだと。

それでは、自分がその動作を習得するときに意識したコツでしかないわけで、

いま、あなたが指導を施している目の前の選手に向けてのコツになるかどうかなんてまったくもって、分からないもんだ!

そりゃあ、そう。体格、利き手、利き足。など様々な条件が完全にマッチしていたとしても、体の動かし方の感覚なんてものは自分自身でしか認識できていないもの。

だからこそ、その感覚を言葉にして伝えていく必要が大いにあるというわけだ。

少しずつ僕の言いたいことがなんとなーくそれとなーく伝ってきたかと思う。

 

⑵教えるという技術は現役選手中に手に入るスペックではない

 

そもそもの話だが、自分がプレーをするということと、プレーを教えるということはまったくもって別の技術。

それは上記したことから十分に理解してくれたことだとして話を進めていく。

教える。という一言にも様々なバリエーションがある。(主にサッカーの指導で考えていく)

①人数

・マンツーマンで、1人に教える。

・指導者1人で、3~10人に教える。

・指導者2人で、20~30人に教える。

②経験レベル

・初心者だけに教える。

・初心者と中級者が半々ぐらいに分かれているグループに教える。

・初心者、中級者、上級者がバラバラに混ざるグループに教える。

③指導メニューの内容(時間・種類)

・基礎練習をみっちり2時間

・ランメニュー(ボールを使わないトレーニング)を中心に2時間

・基礎練習→発展練習→試合(2時間)

すこし、書きだしてこのぐらいかな?

このほかにも、天候、選手のモチベーション、使える用具の種類、などなど。

自分がプレーするだけとは全く異なることが分かってもらえると思う。

考えなければならない要因がとてつもなく多い

個別に技術を教えることができても、全体を教えるという工程を見たときに、

すべてをいきなりこなせるわけがない。というのが僕の考えです。

こんなことを現役中に経験できることなんてほぼない。いや絶対にない。

(サッカースクールで指導経験があったり、JFA公認のライセンスなんかを取得する機会があれば、話は別)

もちろん、コーチになって早々、はい、今から二時間この子達の練習しててー!

なんてことを任せられることは少ないと思うが、そういう準備はしておかないと困ってしまう。

むしろこんなことを考えたことがあったり、理解できていたりする場合は、そのままコーチになっていただいて、何の問題もないだろうし、いかんなくその才能を羽ばたかせていってほしいとまで思う。

僕が危惧しているのは安易な気持ちで教えるのはよくないんじゃないかなということなので。

サッカーのコーチ(指導者全般)というのは、未来ある子供たちの一生を背負っていくような覚悟がないと絶対にできない職業だと思います。

 

2、サッカーは指導の積み重ねができない

 

は?今日も昨日も指導したことが積み重ならんやと?なんでやねん!

ってなると思うんですが、そういうことではなくて、積み重ねというのは、

記録に残るデータとして保存しにくいという意味合いです。

毎回指導する様子を撮影したとしても、選手の内側の部分までは見えないし、なにしろその撮影に使う労力などを考えると、指導どころではなく、ほとほと疲れ切ってしまいます。たまっていくデータの山を整理していくのもとてつもなく大変な作業です。

だからこそ、指導には「経験」という言葉がついて回ります。

起こりうるシチュエーションをたくさん経験している。

これは指導するうえで、とてつもなく大事なことだと僕自身感じています。

さっき、書いたように

サッカーの指導をするにあたって、全く同じ状況は一切起こりません。

これこそが、積み重ねができないと言い切る理由です。

選手の人数。使用する場所。天候。日によって変わる選手のモチベーション。親が見ている。体の調子。誰かが怪我をした。試合前にユニフォームを盗まれた(ハプニング)などなど。あげればキリがない、

不確定な要素しかない状態で、同じ指導を行って効果が出る場合と出ない場合があります。そのことを理解したうえで、適切な指導を行うことがいかに大変で難しいことなのか。

同じ状況がない中で、その状況におけるベストな指導の選択ができる。

これこそ、経験から為されるものがあるはずです。

これが指導者に必要不可欠な要素だなあと感じております。

 

⑴全く同じシチュエーションが存在しない

さあ、先ほどは、指導するということに対しての積み重ねについて、書きましたが、次はもっとサッカーの指導についてフォーカスしていきます。

ここに限っても、まったく同じことが言えます。

サッカーとは、コンマ1秒で状況が変わりゆく流動的なスポーツです。

そんな流動的なスポーツの一瞬を切り取って指導していくわけです。

さきほど同様、

全く同じシチュエーションが存在しません

対戦するチーム、試合会場、ピッチの芝の状態、当日の精神的状況、選手のプレーの特徴、ボールの置き所、パススピード、対峙する選手の目線、体の向き、味方との距離。などなど

これも上げればキリがありません。

コーチがピックアップして話す一瞬のシーンに存在する情報が多すぎます。

上手く得点できたシーンもただ単にシュートを打った選手がいいコースにシュートを打てたから得点できた!ということではありません。

そのゴールを紐解いていくとDFラインからのなんでもない簡単な斜めのパスが得点に直結するキーポイントだった。得点した選手とは違う方向にいた選手がゴール外側にオーバーラップしたことで、相手DFがひきつけられて、スペースが生まれて、得点した選手がフリーになった。なんてことが普通です。

こうしたピッチ上で行われる選手間の駆け引きを理解したうえで、

起こった現象(結果)に対して的確にアプローチしていかなければなりません

こうした経験を積み重ねて、ある程度、似通った状況でのベストな対策案を

選手に指導してあげられたらいいのかなと僕自身は感じます。

さらには、こんな細かいことを伝えるには、1、で書いたような言語化する能力とは別に、選手が理解できるように、伝え方を工夫したり日ごろからうまくコミュニケーションをとったりするなど、関係性を築いておくことも大切でしょう。



⑵正解がない

指導には正解がないからこそ難しい。

これもサッカーの指導をするにあたって、理解しておかなければならない部分。

監督、コーチ(指導者側)の出す答えが必ずしも、合っているとは限らない。

というのも、サッカーそのものに正解はないから。

ボールをずーーっと保持して、パスを回しながら得点を狙う。

全員ハーフウェイラインよりも下がって、守って守ってカウンターを狙う。

いわば、なんでもあり。ルールにさえのっとっていれば。それで、試合終了時に、相手より多く点数を取っていたほうが勝ちになる。

これはもちろん、試合に勝つという競技スポーツとしての指導ということになるんだろうけど。

ここで、とてつもなく大事なことがある。それは、

自分の出す答え(指導)」のなぜ?(理由)を説明できること

これは選手に自分の考えを理解してもらうことにつながる。

正解がないからこそ、その状況に応じたベストな判断を選手と共有して、次同じようなシーンが現れたときにどう判断するかの材料を作っておきたい。

ほら、ここでも出てきた。伝える。理解してもらうために話す。

自分の考えを言語化できないと指導する側に回るのは難しい。

きっとそういうことなんだよなあ。  みつを

 

というような感じで、だらだらと書いてきたわけなんだけども。

自分の考えを言語化できる。

相手にうまく伝えられる。

 

これが指導者になるにおいて、必要なスキルだと僕は信じております!

あんだけ、現役引退後、指導に回ることをどうなの?

とは言ってきたけど、やっぱり現役選手として行けるとこまで行った人の経験値はとてつもなく高いと思ってます。いろんなことを考えながらプレーしてきただろうし、いろんな壁を乗り越えてきただろうし。

だからこそ、その最高の経験を上手に伝える力がつけば、普通に指導だけやってきた人よりも必ず、いい指導者になれると信じておるます!

現役引退後、指導者になりたい人は、めちゃくちゃいろいろ考えてほしいし、本当に未来ある子供たちにその人にしかできない最強に素敵で素晴らしい指導をしていってあげてほしい!

自分の持っている力を最大限生かす方法を考えて、周りにいるいろんな指導者の方から盗めるだけ技術を盗んで、これからのサッカー界を全力で作っていってくれ!

 

僕もいろんな形で貢献していきたいなあと思います。

今日も読んでくれてありがとうございました!

 

では!

 

Do action! Going my way!     西岡大志

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